どうしてこんなことが出来るの? 3次元測定の仕組みについて
多関節アーム型測定機を使った
3次元測定の原理
測定原理
測定機には原点があり、そこから7軸の各関節に設置されているエンコーダーモーターを通ってアームの先端(プローブ及びレーザープローブ)までの距離を計算して測定結果を導き出しています。
導き出された座標点は一点一点映像上の点として表示され、映像として認識出来るようになります。
原点からの座標情報をエクセル等で使用する数値情報としてアウトプットすることも可能です。
多関節のメリット
多関節アーム型の測定機は腕の様に関節が回る為、死角へのアプローチが柔軟に行えます。
カメラ型等の固定型ユニットに比べ、非常に短時間でより多くの情報を得ることが出来ます。
非接触測定の原理
1つの辺と2角がわかれば三角形がわかる
レーザー照射部、受光センサー、対象物を三角形として三角測量を使って測定
①、レーザー照射部と受光部は固定(辺になります)
②、①の辺に対して照射角度が固定
③、受光センサーの受光位置を特定
④、②③により反射光の入射角度が決定
①②④の辺、照射角、入射角が確定すると三角測量の公式より対象物まで距離がわかります。また多関節アーム原点からの位置情報をプラスすることで、PCソフト上に正確に記録することが出来ます。
レーザーが青い理由と
測定結果への影響
非接触測定におけるレーザー色の違いはその精度・測定可否に大きな影響を及ぼします。
実は64bitOS搭載のPCが普及し、青色レーザーが搭載されるまではほとんどのレーザーは赤色でした。
赤色レーザーは同出力で遠くまでレーザーが届く半面波長が約650nmと大きい(長い)ため細かな箇所へのアプローチが不得手であり、対象物の素材や色に制限が多くありました。
青色レーザーはピッチ(パルス間隔)が細かいため、短時間で多くの詳細な点群の取得が出来るだけでなく、波長が約450nmと小さい(短い)ので赤色レーザーでは撮れないとされていた細かな形状や色(黒やメッキ色)への制限が減り、より多くの素材への対応が可能となりました。